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管理費滞納について vol.4
2009年05月29日 12:57

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管理組合が滞納者に対し、債務名義を取得するということは、
「滞納者が滞納者(債務者)であることを公にする手続き」と
考えて頂ければと思います。

そして、管理組合(債権者)にとっての債務者であることを
公にすることで、次の段階である強制執行手続きに移行できる
権利が得られるというわけです。


債務名義の取得手続きには、次の5つがあります。

①公正証書の作成
 ⇒管理組合と滞納者の双方が公証役場に出向き、滞納管理等の
  支払いについて予め合意した内容を基に、公証人が書面
  (公正証書)を作成することで債務名義を取得する。

この手続きの大前提は、管理組合と滞納者の間で滞納管理費等の
支払い条件についての合意ができる状態にあるということです。

また、この公正証書を作成する際には、万が一合意内容に反した
場合に強制執行されることを認める旨の内容(強制執行認諾約款)
を記載しておくことで、訴訟等の手続きを踏まずに、その公正証書で
もって強制執行手続きに進むことができます。

②民事調停
 ⇒裁判所の調停委員が仲介し、合意点を見出し、紛争の解決を
  図る方法で、調停が成立した場合は、調停調書作成することで
  債務名義を取得する。
  (調停が不成立となれば訴訟等で最終的に解決を図る)

当事者間ではなかなか解決が困難な場合に、第三者を介して、支払
条件等につき合意を図るというもので、あくまでも話し合いによる
解決手段の1つです。

したがって、滞納者に支払の意思がない場合や所在不明の場合など
協議の余地がない場合には、成り立たない方法です。

また、調停調書の内容が履行されない場合には、調停調書に基づき
、強制執行手続きに進むことができます。


続きは次回に。。。



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投稿者 tmskobe : 2009年05月29日コメント (0)トラックバック (0)

管理費滞納について vol.3
2009年05月15日 09:48

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「自力で督促をする」と言っても、管理組合が取立て屋のごとく
滞納者宅に押しかけて行くわけにもいかず、現実的には困難な方法です。

すると、残された道は「法的措置を講じる」という方法しかありません。
マンション内に弁護士などの法律の専門家がいればまだしも、基本的には
素人集団である管理組合にとって、「法的措置を講じる」という手段は、
大きな負担になることは間違いありません。

そこで、法的手続きのお話を少ししたいと思います。


法的手続きは、大きく分けると次の2段階に分けられます。

①債務名義取得手続き  
  ⇒滞納管理費等の額とその支払い義務があることを公に確定し、
   債権者(管理組合)が強制執行ができる資格を得る手続き

②強制執行手続き  
  ⇒取得した債務名義の内容に従った履行がなされない場合に
   債務者(滞納者)の財産を処分して、その代金から滞納管
   理費等を回収する手続き


次回は、①の債務名義取得の為のさらに具体的な手続きについて
お話していきたいと思います。

 

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投稿者 tmskobe : 2009年05月15日コメント (0)トラックバック (0)

管理費滞納について vol.2
2009年05月01日 20:16

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そもそも、管理会社は管理組合から委託を受けて、管理費・修繕積立金の
徴収業務を行っているだけで、管理費・修繕積立金の支払い義務は、
組合員(区分所有者)自身にあるわけです。

ですので、管理会社が滞納者に督促業務を行うのは、あくまでも徴収業務の
延長上としてのサービスの一種であって、それ以上の督促措置(法的措置等)を
行う必要性もないわけです。

むしろ滞納者が出ないような仕組み作りを、あらかじめ管理組合として考えて
おくことが理想的であり、滞納者が出た時の対応も、最終的には管理組合が
判断しなければなりません。


往々にして、滞納率の高いマンションというのは、管理組合が機能していません。
言うなれば、管理会社任せの管理組合に多いということです。

管理組合は、管理会社に任しておけば大丈夫と高をくくっている一方で、
管理会社は、管理委託契約に則った督促業務を粛々とこなし、一定期間が
過ぎれば御役御免となるわけです。

ここで大きなポイントがあります!

Q.管理会社は、滞納者によって管理費の不足額が多くなるとどうするのか?
A.その不足金額を修繕積立金から補います。

すなわち!

管理会社にとっては、滞納者が出ても、修繕積立金会計から自分達の報酬分が
確保できれば、痛くも痒くもないわけです。

その一方で管理組合はというと、修繕積立金の不足分に加え、管理費の
不足分までを補うこととなり、大規模修繕工事の時に必要な修繕積立金の
ストックさえままならない状況となります。

このことが、まさに管理組合が機能していない事(管理会社任せにしておく事)
が及ぼす悲劇なんです。


そんな管理組合に残された選択肢は、「自力で督促をする」or「法的措置を講じる」に
迫られるわけです。


続きは次回に。。。




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